【休職からの再出発】ちきりん『自分の時間を取り戻そう』に学ぶ、「時間がある人」こそ必要な生産性の考え方
こんにちは。ひよたろです。
休職に入り、心が落ち着いてくると「やりたかった勉強や趣味に没頭しよう」と考えていました。しかし、現実はそう甘くありませんでした。時間は無限にあるはずなのに、なぜか何もせずに一日が過ぎていく。これこそ、休職中に私が直面した問題でした。時間があるはずなのに、なぜかスマホを眺めているうちに溶けていき、夜になって「今日も何もできなかった…」と焦燥感に駆られる。そんな日が続いていたのです。
そんな時、ふと手に取ったのが、ちきりんさんの著書『自分の時間を取り戻そう』です。この本は、本来「仕事や家事に追われる忙しい人」に向けて書かれたもの。しかし、読み進めるうちに、これは「時間があるはずなのに、うまく使えない」と悩む今の自分にも必要な考え方だと気づかされました。
今回は、この本から得た、時間がある人だからこそ陥りがちな罠と、それを乗り越えるための「生産性」向上のヒントについてお話しします。
こちらは前回紹介した『自分の意見で生きていこう』と同シリーズになります。よろしければこちらもご覧ください。
問題の本質は「時間のなさ」ではなく「生産性の低さ」だった
本書を貫く最も重要なキーワードは「生産性」です。
本書でちきりん氏は、生産性を「投下した資源(時間やお金)に対する成果の割合」と、明快に定義しています。これは、単に成果の大きさを求める「成果主義」とは一線を画す考え方です。
- 成果主義:最終的なアウトプット(成果)の最大化を目指す考え方。なぜなら、アウトプットを最大化する最も安易な方法が、インプット(時間)を増やすことだからです。その結果、私たちは「成果のため」という名目で、際限なく働き続けてしまうのです。
- 生産性主義:投下する資源(インプット)を意識し、より少ない資源で同じ、あるいはそれ以上の成果を出すことを目指す考え方。効率を重視します。
私は、休職前は「時間がないからできない」と思い込んでいました。しかし、実際に時間ができても何も成し遂げられない現状は、問題の本質が「時間の量」ではなく、「時間の使い方=生産性の低さ」にあったことを教えてくれました。時間という資源をどれだけ持っていても、生産性が低ければ、満足のいく成果は得られないのです。
時間があるからこそ実践したい、生産性を高める3つのポイント
休職中の私が本書を読んで特に重要だと感じた、時間を有効活用するための3つのポイントを紹介します。
1. 自分の時間を表にして、自分の時間を可視化する
本書では、まず「資源を見える化しよう」と提案されています。
私たちはお金に関しては家計簿をつけ、その流れを管理しています。しかし、お金以上に貴重な資源である「時間」についてはどうでしょうか。本書が指摘するように、時間は目に見えにくいため、無意識のうちに浪費してしまいがちなのです。
20代、30代、40代…と各年代でいられる期間は120カ月3653日しかありません。それを見える化したのが下記の表です10年×12カ月で120マスあります。今30代の人は、この120マスからすでに終わった部分を塗りつぶしてみて下さい。そうすると30代があとどのくらい残っているのかがわかります。こうすることでお金と同様、時間もとても大切な資源だと思い出すことができます。


また、休職にも期限があります。休職期間中は仕事を休んで傷病手当金がいただけるお金をもらって仕事を休むことができる時間です。
休職ができるのは後何カ月かなのかを同じように表にして塗りつぶすことでこの休職期間が大切な時間という事を再認識することができました。
2. 時間やお金以外の「集中力」や「思考体力」を意識する
生産性を考える上で投下する資源は、時間やお金だけではありません。本書は「お金と時間以外を考える」ことの重要性を説いています。
著者のちきりんさんは、自身の資源として「頭がきちんと動く時間」を挙げています。これは、いわば「集中力」や「思考体力」のことです。
休職中は「いつでもできる」という油断から、かえって集中力の価値を見失いがちです。だからこそ、体調が良い時の「頭が冴えている時間」を、お金以上に貴重な資源として扱う意識が不可欠になります。日によって波がある体調や気力に合わせて、自分にとって集中力が高いゴールデンタイムはいつなのかを把握し、その貴重な資源を「何に使うか」を真剣に考える。例えば、頭が冴えている午前中に新しいスキルの勉強をし、午後は散歩や読書など心身の回復にあてるといった使い分けが重要です。
私が休職期間中の過ごし方については下記にまとめています。私も午前中に頭がさえると思っているので午前中にブログ作成等を行うことが多いです。
3. 投下した時間で「何が欲しいか」を明確にする
生産性を高める3つ目のポイントは、「欲しいものを明確にしよう」ということです。投下する資源(時間や集中力)に対して、どんな成果(アウトプット)を得たいのかを、あらかじめ言語化しておくことが大切です。
本書では、旅行の例が挙げられています。
- 学生時代の旅行:投下できるお金は少ない。だから「安さ」を最優先し、多少の不便は気にしない。
- 社会人になってからの旅行:時間や快適さも重視する。お金をかけてでも「リラックス」や「美味しい食事」といった満足感を得たい。
同じ「旅行」という行為でも、目的が違えば投下する資源の配分や、得られる満足度は全く異なります。
これは休職期間の過ごし方にも通じます。休職直後の私は「とにかく休む」という漠然とした目的しかありませんでした。しかしある程度動けるようになってから本書を読み、「資格の取得(危険物甲種)」や「ブログを100記事書く」といった具体的な「欲しい成果」について考えるようになりました。目的が明確になると、日々の時間の使い方が大きく変わりました。
「生産性」で人生を最適化する:限られた資源を有効活用し、自分の時間を取り戻すためにまず辞めること
時間やお金といった資源が有限なため、価値の低い「ゼロよりはまし」程度のことにまで貴重な資源を投じていては、いくらあっても足りず、本当にやりたいことを実現する人生は手に入りません。
生産性を高めるには、まず「やめる」ことを決断し、自分が「最後まで頑張る場所」を厳選することが不可欠です。自分で行う必要のないことは他人に任せるなど、手放す視点も重要です。すべてを完璧にこなそうとせず、投入資源をあえて制限することで、限られた中で成果を出すための創意工夫が生まれ、人生の質が向上します。
私も家事育児のすべてをやっていては休職しているとはいえ、せっかくの自分の時間が減ってしまうため、時短家電などを投入して自分がやらなくてもいい状態にしています。
まとめ
ちきりんさんの『自分の時間を取り戻そう』は、多忙なビジネスパーソンだけでなく、私のように予期せず時間ができ、その使い方に戸惑っている人にとっても、人生をより豊かにするための羅針盤となる一冊でした。
もしあなたが、かつての私のように有り余る時間の中で道に迷い、焦りを感じているのなら、この本はきっと力強い味方になってくれるはずです。時間を「取り戻す」とは、単に忙しくなることではありません。自分の人生のハンドルを、自分の手に取り戻すことなのだと、この本は教えてくれます。
ちきりんさんの同シリーズについてもまとめています。よろしければこちらもご覧ください。
