航空輸送にフリータイムはあるのか?

輸入者にとって、いかにスムーズに貨物を引き取るかはとても重要です

輸入者がスムーズに貨物を引き取りたがっているということを理解することは、輸出者にとっても大切なことです

立場や状況が大きく違う人たちとやりとりをする貿易取引においては相手の立場を考えることがとても重要になってくるからです

貨物の引き取りにもたついていると無駄に費用がかさんだり、製造や流通のベストタイミングを逃してしまうことに繋がりかねません

特に航空輸送の場合、到着したらなるべく早く引き取るのが基本です

海上輸送(コンテナ輸送)におけるフリータイム

海上輸送(コンテナ輸送)の場合、貨物が輸入地に到着した後、無料で貨物を保管できる期間があります

その保管期間のことを「フリータイム」と呼びます

コンテナ輸送の場合、船が輸入港に到着してもすぐに引き取れるわけではありません

そのため、引取りまでの期間にある程度の猶予があるのです

そしてその猶予期間のことを「フリータイム」といい、その間は保管料はかからないのです

航空輸送にはフリータイムは無い

一方、航空輸送の場合は、原則としてフリータイムのような貨物の無料保管期間(貨物引き取りまでの猶予期間)はありません

ですので、引取りに時間がかかればかかるほど費用がかさむことになります

一部の航空輸送会社では、航空輸送であってもフリータイムが設けられていることもあります

その場合でも海上輸送と比較すると短めであることが多いです

(例えば「24時間」など)

航空貨物到着後の流れ

航空貨物の場合は到着したらなるべく早く引き取るのが基本です

  1. 飛行機が輸入地へ到着
  2. 空港で荷降ろし
  3. 保税地域で保管
  4. 保管中に輸入通関
  5. 通関後、輸入者拠点などに向けて配送

飛行機が輸入地へ到着してから輸入者の拠点に向けて搬出されるまでの間は、航空会社の倉庫などの保税地域で保管されます

無料保管期間は無く、保管期間中は費用が発生します

フリータイムが無いので、輸入通関等に時間がかかればかかるほど保管料がかさんでいくことになるのです

商品の特性だけでなく、すぐに引取りができない状況(荷受場所がぱんぱん、など)なら船で輸送することや外部倉庫に保管することも視野に入れると良いでしょう

(外部倉庫は外部倉庫でお金がかかるのですが)

また、保管だけでなく、輸入通関にも時間がかかれば費用がかさんでいくことになります

輸入通関が滞りなく進められるように、なるべく早く輸出者から書類を入手し、通関の手はずを整えておくと良いでしょう

確認事項が多くて通関に思ったより時間がかかっちゃった…となると思ったより費用がかかることになるかもしれません

まとめ

航空輸送にはフリータイム(無料保管期間)は原則ありません

到着してから引取りまでに時間がかかればかかるほど費用がかさむことになります

貿易実務者は、輸出地を出発する前から段取りをし無駄な費用が発生することなくスムーズに引き取れるように取り計らう必要があります

貿易取引では常に先読みをして事前準備をすることが求められますが、スピードが求められる航空輸送では特に事前準備が大切です

貿易
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